新車を購入するのは大きな買い物です。しかし「なんとなく気に入ったから」「営業マンに勧められたから」という理由だけで契約してしまうと、後から後悔することになりかねません。この記事では、契約前に必ず確認しておきたい注意点を購入の流れに沿って解説します。

1. 車種・グレードを選ぶときの注意点

できれば試乗する

カタログやネットの情報だけで決めず、試乗しましょう。乗り心地・視界の広さ・シートの座り心地・静粛性など、試乗してはじめてわかることは多いものです。できれば高速道路や峠道など、実際の使用環境に近い条件で乗ることが理想です。特にこだわりのある方はスペックの数値にとらわれず、エンジン音や排気音、タイヤからのロードノイズ、直進安定性や加速感やブレーキのフィーリング、旋回性も感覚的にチェックするとよいでしょう

ただしほしい車に試乗車がない場合もあります。車名やスペックにとらわれず、せめて展示車の運転席や後部部座席、トランクなども確認します。シートの座り心地やペダルやレバーの操作感覚、運転席の見晴らしを全方位確認してください。。

グレードは「中間グレード」が狙い目

メーカーは最上位グレードに利幅を多く設定しており、最下位グレードはオプション追加で結局高くなるケースがあります。標準的な装備が揃っている中間グレードが、コストパフォーマンスの面で選びやすいことが多いです。一般論としてはそうですが、自分の欲しい機能がそろっているかという観点で選び、不要に高くならないように気を付けます。

ライフスタイルに合わせて選ぶ

大きな車は安定感があり運転していて疲れません。ですが自宅駐車場や狭い道を頻繁に通り、車両感覚に自信がない場合はストレスになりかねません。

後部座席にも人を乗せる機会が多い方は、荷物も含め中が広いほうが快適です。

ハイブリッドは燃費が良くなりますが、価格はエンジンだけの車よりかなり高いので、本当にその価値があるかようく考える必要があります。またハイブリッドバッテリーが劣化した場合、交換費用は高額になります。

ディーゼル車は燃料が軽油なのでやはり燃費が安くなります。ですが普段近距離移動が多い場合は煤がたまるなど不調になりやすく、ガソリンエンジンよりリスクが高くなります。またエンジン音もガラガラと大きな音がしますので、そのあたりも確認が必要です。

2. 見積もりと値引き交渉の注意点

「月々の支払額」ではなく「総支払額」で比較する

ディーラーは「月々〇〇円!」と訴求しがちですが、ローン期間を延ばせば月額は下がっても総支払額は増えます。必ず車両本体価格+オプション+諸費用の合計を書面で確認してください。

複数ディーラーで見積もりを取る

同じメーカーでも販売店によって値引き幅は異なります。最低2〜3社から見積もりを取り、競合させることで値引きを引き出しやすくなります。他社の見積書を見せることも有効です。

値引き交渉のタイミング

下取りは値引きとは別に交渉する

「値引きの代わりに下取りを高くする」という手法をディーラーがとることがあります。値引きと下取り査定は別々に交渉し、下取りは事前に複数の買取業者に査定を依頼して相場を把握しておきましょう。

気持ちよく購入でき長く付き合える店で買う

一般的には上記のようになりますが、やはり感じの良い信用できそうなセールスマンや店舗から購入するのが一番です。数万円の価格差だけで選ぶと後々サービスが悪いなど後悔しかねません。知識が豊富で、車選びに親身になってくれるお店で購入することをお勧めします。購入後に車に故障やトラブルがあったときもきっと親身になって対応してくれるはずです。

3. オプション選択の注意点

ディーラーオプションと社外品を比較する

カーナビ・ドラレコ・ETC・フロアマットなどのオプションは、ディーラーで付けると割高になる場合があります。特にカーナビは社外品のほうが機能が上で安いケースも多いです。後付けが可能なものは市場価格と比較してから判断しましょう。ただし後でカー用品店で取り付けると作業時に傷がついたり、配線や取り付けが雑になる可能性もありますので、価格差が許容できる範囲であれば、購入時につけたほうが良いでしょう。

「つけておいて損はない」に注意

営業担当から「後からだと高くなります」「今だけのセット価格です」と言われることがありますが、本当に必要かどうかを冷静に判断することが大切です。特に以下は慎重に検討してください。いらないものは安くてもいらないのです。ただし車両売却時に買った値段以上の価格差が出るオプションもあるかもしれませんので、得だと思えばつけておいてよいものもあります。フロアマットなど社外品だと安っぽくてかっこ悪いですよね。カーナビは今はスマホの画面をモニターに映すだけで基本的には問題がありませんので、カーナビ機能にこだわる必要があるかよく考えましょう。

ボディコーテイングは新車時に施工すると楽なので、多くの場合勧められます。屋内保管であれば施工しておいたほうが良いですが、屋外保管の場合は特にメンテナンスなども知識が必要になります。コーティングしたとしても洗車フリーになるわけではありません。逆にしみになったり何もしていない場合よりも難しい場合があります。特性やメンテナンスにについて知識をもって判断すべきです。セールスマンによく確認して、きちんとした説明がない場合は勇気をもって断りましょう。

4. ローン・支払い方法の注意点

ディーラーローンは金利が高い場合がある

ディーラーが提供するローンの金利は年3〜8%程度が多く、銀行・信用金庫のマイカーローン(年1〜3%程度)と比べると高い場合があります。事前に自分の取引銀行のマイカーローン審査を通しておくと交渉の材料になります。

金利は少しの違いのようで、トータルで見ると大きな負担となります。面倒でも銀行でローンを別途組むだけでも大きな差が出ますので、値引きなどよりも金利のほうこそよく考えるべきです。

ローンの種類金利目安特徴
ディーラーローン年3〜8%審査が通りやすい・手続きが楽
銀行マイカーローン年1〜3%金利が低いが審査に時間がかかる
信用金庫・JAローン年1〜3%組合員に優遇金利あり
残価設定ローン年3〜5%月々が安いが総支払額は高くなりやすい

残価設定ローンの注意点

残価設定ローン(残クレ)は月々の支払いを抑えられる反面、走行距離制限・改造制限・返却時の状態審査など条件が多く、超過した場合は追加費用が発生します。最終的に車を手元に残す場合は総支払額が通常ローンより高くなることがほとんどです。

残クレにすると確かに高額な車両を購入しやすくなりますが、先のこともよく考えて通常ローンと比較します。

5. 契約時の注意点

契約書は必ず持ち帰って確認する

「今日中に決めれば値引きします」という営業トークに焦らず、契約書は持ち帰って家族や冷静な状態でじっくり確認しましょう。確認すべき主な項目は以下のとおりです。

諸費用の内訳を確認する

「諸費用」としてまとめて請求されることがありますが、内訳を必ず確認してください。法定費用(登録手数料・自賠責保険料・重量税)は定額ですが、販売店手数料・納車費用・代行費用などは交渉や省略が可能な場合があります。よくよく見ると金額がおかしかったり、断ったはずのものが加算されている場合もありますので、ディーラーだから安心などと思わず確認しましょう。ディーラーと一口に言ってもディーラーにもよりますし、セールスマンにもよります。

納期の遅延リスクを把握しておく

近年は半導体不足や部品調達の問題から、人気車種を中心に納期が6ヶ月〜1年以上かかるケースがあります。現在の車の車検・保険の期限と照らし合わせて、納期の見通しをしっかり確認しておきましょう。納車されるまでは今乗っている車に乗り続けなければなりません。

6. 納車時のチェックポイント

納車当日は嬉しくて舞い上がりがちですが、受け取り前に必ず以下を確認してください。後から発覚しても「納車前からあった傷」の証明が難しくなります。

基本的な操作方法などは納車時に説明を受けます。それでもすべて教わることはできませんので、折角の便利な機能に気づかないことがないよう、間違った操作で壊したりしないようにします。取扱説明書も読んでみるとよいですし、メーカーに問い合わせれば操作方法も教えてくれます。

まとめ:新車購入で後悔しないための14のチェックリスト

フェーズ確認事項
車種選定試乗を複数回行った
駐車場のサイズと車両寸法を確認した
維持費(保険・税金・燃料費)を試算した
見積もり総支払額で比較した(月額ではなく)
複数ディーラーで見積もりを取った
下取りを別途買取業者にも査定依頼した
オプション本当に必要なオプションだけに絞った
社外品との価格を比較した
ローン銀行ローンと金利を比較した
残クレの場合は条件(走行距離制限など)を確認した
契約契約書の全項目を確認した
キャンセル条件・納期を書面で確認した
納車ボディ・内装の傷を納車前に確認した
オプション装着・付属品の受け取りを確認した

新車購入は長く付き合う大切な決断です。焦らず、納得いくまで確認してから契約することが、後悔のない買い物につながります。信用できるお店で購入することは大前提になります。怪しい店舗やセールスマンが説明不足だったり強引にオプションを勧めてくる場合はやめておいたほうが良いです。高い買い物ですのであとあと後悔することになりかねません。